突然の相続、まず何をすればよいか ― 相続人は誰? ―

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相続、それは誰もが直面する法律問題といっても過言ではありません。

親御さんが亡くなったあと、葬儀・納骨を済ませ、49日も過ぎ、さて親御さんの遺産はどうすればよいのか?税金の問題は?でも遺産が何なのかも良くわからない!といった諸々の疑問が頭を駆け巡るのではないでしょうか。

今回は、相続のイロハのイ、ということで、まず相続にあたって何をすべきか、基本的なポイントから応用まで交えて、順に解説していきたいと思います。

やるべきこと 相続人の確認

まず、相続人が誰になるのかの確認です。

法律上、相続される立場の人(お亡くなりになった方ですね。)は、被相続人といいます。

法律上、相続する立場の人は、(法定)相続人といいます。

相続人がその立場に応じて受け取れる遺産の割合を(法定)相続分といいます。

被相続人の遺言がある場合は、また別に解説したいと思います。

今回は、遺言がない、もしくは遺言があるかどうか分からない場合の話です。

それでは、相続人や相続分はどのように決まるのでしょうか。

法定相続人・法定相続分のチェック

ポイントは、被相続人(亡くなった方)の

① 配偶者

② 子供

③ 親

④ 兄弟姉妹

の有無になります。

(1)配偶者の有無

まず、配偶者の有無です。

配偶者がご存命の場合は、次の3つが考えられます。

配偶者のみ
※子供も親もいない

配偶者のみが相続人

配偶者と子供がいる

配偶者 1/2  子供 1/2

配偶者と親がいる
※子供はいない

配偶者 2/3  親 1/3

配偶者と兄弟姉妹がいる
※子供や親はいない

配偶者 3/4  兄弟姉妹 1/4

(2) ①配偶者が亡くなっており、➁子供がいる場合

次に、①配偶者が亡くなっており、➁子供がいる場合です。この場合、➁子供のみが法定相続人になります。

(3)①配偶者、➁子供ともにおらず、③親がご存命の場合

そして、①配偶者、➁子供ともにおらず、③親がご存命の場合です。

この場合、③親のみが法定相続人になります。

(4)①配偶者、➁子供、③親がおらず、④兄弟姉妹のみご存命の場合

最後に、①配偶者、➁子供、③親がおらず、④兄弟姉妹のみご存命の場合です。

この場合、④兄弟姉妹のみが法定相続人となります。

子供、親、兄弟姉妹ですが、複数いる場合には、基本的には、相続分を均等割りして各人の法定相続分を割り出します。例えば、子供全体で1/2の相続分、子供が3人いる場合は、子供1人の相続分は、1/2 × 1/3 = 1/6 となります。

相続人が配偶者様とお子様であるケースが大多数ですが、

  • お父様の相続をしないままお母様が亡くなられた(数次相続)
  • お父様の相続が始まる前にお子様がお亡くなりになり、お孫様が相続人になっている(代襲相続)

など相続関係が複雑になるケースもありますので、そのような場合には各人の相続分を慎重に洗い出す必要があります。

応用 子供間・兄弟姉妹間で相続分に違いが出る場合

ここからは、応用として、同じ立場、例えば同じ子供、同じ兄弟姉妹なのに相続分に違いが出る場合を、具体的な事例をもとに見てみましょう。

最初は、被相続人が父親のところ、父親には愛人がいて、愛人との間で子供がいる場合です。さて、この場合、父親と愛人との間に生まれた子供も、父親の相続人になるのでしょうか。

この点、父親が子供を認知していた場合は、愛人との間に生まれた子供にも非嫡出子として相続権があります。

かつては、非嫡出子は、嫡出子(婚姻関係がある男女から生まれた子供)の半分しか相続分がありませんでしたが、法律が改正され、現在では同じ割合になっています。

なお、父親の認知を受けていない場合には、相続権は発生しません。

それでは、認知とはどのようなもので、認知があるかどうかは、どうやって確認すれば良いのでしょうか。

ここでいう認知は、法律に基づき、定められた手続を踏んだもののみを指します。

認知には、大きく分けて、任意認知と強制認知があります。

任意認知は、自分の意思に基づいて認知する方法です。

強制認知は、裁判によって強制的に認知を求める方法です。

単に、本人が、別の家庭があって子供がいることを認めているだけでは認知したことにはなりません。

認知の有無は、戸籍によって確認することができます。

もっとも、戸籍も、父親の現在の戸籍のみ確認すれば良いわけではなく、昔の戸籍まで遡って確認する必要があります。

※ 戸籍の確認方法については、リンク先の戸籍の記事もご覧ください。

なお、戸籍に載っていない場合でも、①父親が遺言書で愛人の子供を認知する、②父親が亡くなった後、強制認知を求める(但し、父親が亡くなってから3年以内。)ことも可能です。

次に、兄弟姉妹間での相続として、姉が亡くなり、相続人が兄と弟であった場合を見てみましょう。

姉と弟は両親が同じですが、兄はいわゆる腹違いの子で、母親が異なります。このような場合、兄と弟の相続分は変わるのでしょうか。

この点、兄の法定相続分は、いわゆる半血兄弟として、姉と両親が同じ弟の法定相続分の半分となります。

相続人や相続分は、相続の入口、まず確認すべき事項です。

多くのケースは単純明快ですが、ちょっと捻りが加わると急に複雑怪奇な状態を引き起こし、専門家のチェックが必要となる場合もあります。必要に応じて、一度ご相談を頂けますと幸いです。

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